次世代の新しい働き方とは!導入のメリットを解説
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新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの生活は大きく変化しました。
例えば、フレックスタイム制度やリモートワーク、時差出勤など新しい働き方をしている人が多くいます。
「自分の職場でも新しい制度が導入された」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、働き方の多様化は上記の制度だけに留まりません。
今回は今注目を集めている新しい働き方についてお話しします。
様々なメリットがあるので、ぜひ最後までお読みください。
どこでも仕事ができる、ワーケーション
まず最初に紹介したい働き方は「ワーケーション」です。
ワーケーションとは、work(ワーク:働くこと)とvacation(バケーション:休暇)を組み合わせた言葉です。
一般的にリモートワークなどを活用して、旅行先など普段とは異なる場所で業務を行うことを指します。
観光庁では、ワーケーションを主に4種類のタイプに分類しています。
①有給休暇を活用してリゾート地などでテレワークを行うパターン
②地域の関係者と交流し、その地域における課題解決について共に考えるパターン
③普段とは異なる場所で職場のメンバーとミーティングを行うパターン
④シェアオフィスやサテライトオフィスで勤務するパターン
さらに①は休暇型、②〜④は業務型という風に分類されます。
休暇型は休暇を主な目的としているため、移動や宿泊などの費用は個人負担となります。
これらは観光庁・経団連をはじめとした団体によって推進・奨励されている働き方であり、さまざまな企業が関心を寄せているようです。
ワーケーションを導入することのメリットは大きく3つ。
1つ目のメリットは従業員のQOL(生活の質)が上がることです。
QOLが上昇することで、仕事のパフォーマンスが高まるのはもちろん、離職率の低下なども見込めます。
またリフレッシュ効果や精神衛生上の効果も期待できるため、生産性の向上にもつながります。
2つ目のメリットは、コミュニケーションの活性化を期待できることです。
例として、大手コンサルティングファームのPwCコンサルティング合同会社は希望者を募り、鹿児島県垂水市で一定期間ワーケーションを実施する試みをスタートしました。
人材育成の一環としてワーケーションを取り入れ、コミュニケーションの活性化やスキルアップを図っているようです。
3つ目のメリットとしては地域活性化を図ることができることです。
旅行などで地方を訪れたり、働く場所の制限を撤廃することで地域への移住を促進し、地方経済を活性化させることが可能となります。
SDGs、CSR的な観点からも有益な制度であると言えるでしょう。
ブレジャーとは働き方と休み方の新しい形
続いて紹介したい新たな働き方は「ブレジャー」です。
ブレジャーとはbusiness(ビジネス)とleisure(レジャー:余暇、休暇の過ごし方)を組み合わせた言葉です。
出張などで普段とは異なる場所に出かけた際に滞在を延長し、余暇を謳歌することを表します。
以下の狙いで導入する企業が増えているようです。
1.現地でしか体験できないイベントに参加したり、地方の特産物に触れたりすることで刺激を得て、仕事のパフォーマンスを向上させる。
2.初めての体験を通して、斬新なアイデアを生み出すきっかけづくり。
いきなりブレジャーを導入するのは躊躇するという企業も多いでしょう。
そのような場合には、試験的に小さな規模感で始めるのも良いでしょう。
導入のハードルを下げられる上に、小規模なら効果が見込めない場合であっても企業の負担も少なくて済みます。
次の職場はバーチャルオフィス?!メタバース出勤とは
メタバースとはバーチャル空間を作り出し、その中で人と会話したりアクションを行ったりする仕組みを指します。
そしてリモートワークの次のステップとして期待されているのが、メタバースを活用した「メタバース出勤」という革新的な働き方です。
これはメタバースを活用したバーチャル空間のオフィスにユーザー(従業員)がアバター姿でバーチャル出勤したり、近くにいるアバターに直接話しかけるというものです。
文字やビデオ、音声のチャットによるコミュニケーション、画面・資料共有、座席・ルーム設定機能などが備わっているため、リモートワークよりも会社に属している体感があるのがポイントの1つです。
またマイクロソフト株式会社はチャットツールとして知られるMicrosoft Teamsの延長にあるサービスとして「Mesh for Teams」というメタバースを活用したサービスを打ち出す姿勢を明らかにしています。
Mesh for Teamsは、ユーザーの音声に合わせて手ぶりや表情を変えるアバターを用いて会議に参加するというものです。
これは画面に顔を映すことに抵抗がある人、会議に参加している体感が薄い人の悩み解消に役立つサービスと言えるでしょう。
さらにスポーツ選手や審判がメタバース空間を活用するケースも増えてきています。
これはメタバースやシミュレーションツールなどを駆使し、スポーツのトレーニング等を仮想空間上で行う取り組みです。
気軽にチャレンジできない難易度の高い登山や、本番環境でトレーニングする回数が制限されているモータースポーツをはじめとして、様々な競技での導入が進められています。
業務時間外の連絡を拒否する!「つながらない権利」って?
ここまで制度についてお話ししてきましたが、次は従業員の権利に関する言葉です。
つながらない権利とは、業務終了後や休日など勤務時間外に仕事上のメールや電話への対応を拒否する権利のことを指します。
フランスで法制化されたことで世界的に知られるようになった概念であり、ヨーロッパや中南米をはじめ世界各国で法整備や議論が進められています。
日本では、法制化まではいかずとも2021年3月に改訂された厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」では、勤務時間外に、メールや電話に対応しなかったことを理由に、不利益な人事評価を与えることは適切ではない旨が明記されました。
個人的な意見ではありますが、少し前までは「つながりやすいこと」が会社で評価されていた部分があったように思います。
もっと言えば、職種によっては「つながること」が当然なものとして、会社やクライアントさまに求められていたこともあるかもしれません。
本来、仕事時間外の連絡を遮断する権利は労働者が当然持ち合わせているものです。
経営者側・労働者側がともに意識をし、業務時間外の連絡を強制しないようにすることが大切だと心から思います。
「連絡に出なくても良いが評価や給与を下げる」「断りづらい様な環境を作る」ということが減り、誰もがのびのびと能力を最大限に生かしながら、個人の人生も大切できる未来を心から願っています。
有名企業も導入しているサバティカル休暇
最後は「サバティカル休暇」について。
こちらは働き方ではなく、文字通り休暇に関する制度です。
しかし、近ごろ注目を集めているためお話しさせていただきます。
サバティカル休暇とは、企業が定めた在職期間に達した従業員に長期休暇を付与する制度です。
一番の特徴は取得の理由に制限がないこと。
企業によって内容や期間が異なりますが、短くて1か月長くて1年や2年以上に及ぶケースもあります
長期にわたる休暇のため、リフレッシュするだけでなく自己成長のための学びの時間にあてるなど様々な時間の使い方ができます。
この休暇はヤフー株式会社やソニー株式会社が導入したことで話題となりました。
サバティカル休暇はメリットの多い制度です。
しかし企業が導入する場合には大きな障害があります。
それはサバティカル休暇の対象となるのが、一定期間勤務し知識とスキルを有した社員だということです。
知識と経験豊富な社員が抜けると業務が上手くいかなくなることも大いに考えられます。
よって社員が抜けても業務が滞らないよう、サバティカル休暇に入る前に仕事の棚卸しや整理、マニュアル化をする企業がほとんどです。
言葉にするのは簡単ですが、手間と時間がかかることは、想像に難くないでしょう。
ただ知識の共有や業務の棚卸をすることは悪いことばかりではありません。業務の標準化や効率化を行え、また属人化を防げるのは、企業にとって大きなメリットとなるからです。
終わりに
本記事では「ワーケーション」「ブレジャー」「メタバース出勤「つながらない権利」「サバティカル休暇」について説明をしました。
冒頭でも申し上げましたが、コロナ禍をきっかけに私たちの生活は大きく変化しています。
つまりは従業員が求めるものも変わっていくこともあるでしょう。そのため従来の考え方ややり方では、支障が出る場合もあるかもしれません。
これまでと違う柔軟な発想・対応を始めるきっかけとして、今回紹介した制度の導入についてもご検討いただけたらと思います。
この記事を書いた人
池田 有
フリーWebライターです。 経営学部を卒業し、三菱マテリアル株式会社の人事・IT企業のブリッジエンジニアを経験しました。 SEO・オウンドメディア・プレスリリース・その他あらゆるジャンル執筆可能です。 お仕事依頼・ご相談承っております。 ポートフォリオ:https://note.com/ikeda_yu/n/nf77ad75dd5c4 メール:yu.ikeda.writer@gmail.com
・どこでも仕事ができる、ワーケーション
・ブレジャーとは働き方と休み方の新しい形
・次の職場はバーチャルオフィス?!メタバース出勤とは
・業務時間外の連絡を拒否する「つながらない権利」って?
・有名企業も導入しているサバティカル休暇
・終わりに