企業にとって欠かせない新卒研修とは?目的な具体的な内容を解説

・新卒研修の最終的な目的は何なのか?

・具体的にどのように進めればよいのか

上記のように考えている担当者も多いのではないでしょうか。

企業にとって新卒研修は必要なステップ。ここで成功すればスムーズに業務へ入ることができるでしょう。

本記事では新卒研修における目的やカリキュラム、具体的なプログラムの組み方などについて解説します。

新卒研修では何をする?

まずは新卒研修がどういったもので、何が最終的なミッションなのか確認しておきましょう。

● 新卒研修を実施する目的

● カリキュラム・研修期間

● メリット・デメリット

● 手法

● 実際のプログラムの仕組み

● 新卒研修の注意点

上から順番に解説するので、1つずつ疑問をつぶしながら読んでくださいね。

新卒研修を実施する最大の目的は「社会人としての基本」を教える

新卒研修を実施する目的は、社会人として社員としての基本を教えることです。

研修を通して企業の理念や業務内容を伝えて、仕事に取り掛かる準備を実施します。それだけではなく基本的なビジネスマナーや社会人としての常識を教えるのも新卒研修の一端です。

最低限のソーシャルスキルを身につけることは自社のリスクを低減させるだけでなく本人にとっても財産となるでしょう。

近年の新卒社員の傾向として能力が高いものの、現場経験が少なくマナーや常識を知らない部分が多々あります。これは我々が社会人になったばかりなら、ある程度は受容すべき部分です。

しかしいつまでも学生気分を許すわけにはいきません。つまり新卒研修で、自社の理念や業務内容、そしてビジネスマナーや社会的常識を伝えることが大切です。

具体的なカリキュラム・研修期間の一例

新卒研修の具体的なカリキュラム(指導内容)として以下が挙げられます。

  • 企業理念の共有
  • 事業内容や目的の解説
  • 基本的な業務に関するトレーニング
  • 社内におけるルール
  • 社会人としての意識改革
  • ビジネスマナー・スキルのレクチャー
  • 業務に対する向き合い方の習得

上記はあらゆる新卒研修のカリキュラムで共通した内容です。ただしあくまでも一例であり、特殊なツールの使用方法やスキルアップが盛り込まれることも。

このあたりは基本的な部分はおさえつつ自社の方向性に合わせてカリキュラムを組み替える必要があるでしょう。

新卒研修の期間については3ヶ月が目安。fabcross for エンジニアのアンケートによれば、2.9ヶ月が平均値でした。

参考:『fabcross for エンジニア』|新社会人の研修期間は平均2.9カ月。一般職種の59.0%が1カ月以内で通常業務へ https://engineer.fabcross.jp/archeive/170704_shinsotsu_vol2.html

実施するメリットとデメリット

新卒研修を実施するメリットとしては以下が挙げられます。

・企業理念が浸透する

・当たり前のマナーや常識を身につけられる

・社会人としてのマインドをインプットできる

・会社に対する理解度が高まる

・業務へスムーズに移ることが可能

・会社としての団結感が高まる

・社内人脈が形成される

企業理念や当たり前のマナーが理解できるのは、当然ながら重要です。また社会人としてのマインドを醸成し、業務へスムーズに移行できるのも大切。

会社としての団結感が高まったり社内人脈が形成されたりと、組織力を底上げする側面もあるでしょう。

デメリットについては、特別見当たりません。唯一考えられるのは外注する際に費用がかかる程度。基本的に新卒研修は「やっておいて損はない」と考えるのがよいでしょう。

実際に新卒向けプログラムを計画しよう

実際に新卒向けプログラムを計画してみましょう。おおむねのステップ・タスクとしては以下のとおりです。

・新卒研修参加者のレベルを把握する
・配属先で求められる水準やスキルをヒアリングする
・研修の目的とゴールを設定
・経営陣に相違がないか確認する
・社会的常識と会社理解の2点を軸にしてカリキュラムを考案する
・具体的な日程を決める
・研修を実施し、改善点などを振り返る
・早期離職防止のため、新卒研修完了後もフォローアップは実施する

ここまで実施できれば、新卒研修は問題なく実現できるでしょう。

ただしゼロベースからここまでのプログラムを組み上げるのは容易ではありません。したがってコストを投じてでも、研修企業に外注するケースが多々あります。

また注意点として新卒研修が、単なる反省会の繰り返しや顔合わせだけで終わらないようにしましょう。

本来の目的は新入社員が新しい戦力として、あるいは新社会人としての素養を磨くことです。その目的から外れて、無意味な時間にならないように注意したいところ。

新卒研修に関するよくある質問

本記事では新卒研修の定義やカリキュラム例、メリットについて解説しました。最後にQandA形式でよくある疑問に答えます。

  • 1日で終わる研修はある?
  • 研修は内製化・外注どちらがよい?
  • オンライン化はしたほうがよい?
  • いつからスタートするのがよい?

それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

1日で終わる新卒研修はある?

結論から言えば1日で終わる新卒研修はまずを持って考えられません。先ほども触れたように新卒研修には、平均しておおむね3ヶ月の期間が設けられています。

それを1日にまとめるのはまず不可能で、あるとすれば非正規雇用に対する簡単なレクチャーを意味しているでしょう。

ただし研修会社に外注した際、1日前後のプログラムが提供されることもあります。これを3ヶ月程度の研修期間における一環として用いるケースは少なくありません。

ただし新卒研修、つまり「初期教育そのものが1日で終わるわけではない」というのは理解しておきましょう。

研修は内製化・外注どちらがよい?

内製化してもよいし、外注するのもひとつの方法でしょう。

ただし注意したいのは自社でゼロベースから新卒研修を実施するのは大きなリソースとコストが必要であること。その点を考えれば、少なくとも新卒研修の導入段階では外注したほうがよいでしょう。

安定した品質での教育がなされるうえ、自社でもノウハウを取り入れることが可能です。

オンライン化はしたほうがよい?

オンライン化するのもひとつのやり方でしょう。近年はコロナ化の影響でオフラインでの研修が難しい場面もあります。

そこで活用されているのがオンライン環境下での研修。感染リスクを避けながら教育を施すことで、新卒社員のスタートをサポートする手段を取るケースも多々あります。

ただしオンラインとなるとやや習熟度に不安が残る部分もあるかもしれません。重要なセクションは感染対策を実施したうえ実地型で行うなどの使い分けることをおすすめします。

いつからスタートするのがよい?

新卒研修については、入社した直後からスタートするのがもっとも自然でしょう。つまり4月頭から初めて平均3ヶ月ほど研修に時間を投じ、7月半ばから独り立ちさせるのがスムーズです。

まとめ:新卒研修は企業にとってほとんどデメリットがない

本記事では新卒研修について詳しく解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。

  • 新卒研修では基本的な業務理解と社会人として最低限のマナーや常識を教える
  • 具体的なカリキュラムも、業務の理解とマナー面での教育が主軸となる
  • ただし会社によって必要なスキルやノウハウもレクチャーする必要がある
  • 新卒研修は自社でも実施できるが、ゼロベースから実現するのはややむずかしい
  • その場合は外注したほうが効率的
  • オンライン研修などを活用する企業が増えている
  • 新卒研修は、新入社員および企業にとって大きなメリットを生み出します。社員からしてみればスムーズに業務を進めて、基本的なマナーを学習する絶好のチャンス。
  • 企業からしても早期に戦力化し、業務を安定して遂行させるうえで非常に役立ち、もはや必須と言っても過言ではありません。
  • 一方でデメリットはほとんど見当たらず、自社では積極的に導入を検討するべきでしょう。

新卒研修は、社会人の第一歩を踏み出す大事な学びの時間です。新入社員だけでなく指導する社員や会社にとっても成功させたいものと言えるでしょう。

今回の記事が新卒研修を行う上でお役に立てば幸いです。

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この記事を書いた人

小松

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