インナーブランディングの意味は?大企業でも重視される理由や手法を解説

インナーブランディングの施策内容や、そのメリットについて興味を持っている人は多いでしょう。

インナーブランディングは、企業のパフォーマンスを高めたり、既存社員の定着率を上昇させたりと大きな効果が期待できる施策です。しかしその利点や手法は知らない方も多いように感じます。

そこで本記事では以下を解説します。

本記事を読めばインナーブランディングの概要とメリット、そして具体的な手法も理解できます。

インナーブランディングとは?

まずはインナーブランディングの基礎知識として以下を解説します。

・インナーブランディングは社内に対するブランド化
・これほどに重要視される理由
・インナーブランディングが実施できなかった場合のリスク

インナーブランディングはやや複雑な施策です。まずは正しい理解を持ちましょう。

インナーブランディング=社内向けブランド化

インナーブランディングは社内向けのブランド化を指します。社外、つまり顧客向けの手法ではありません。

社員に対して企業の価値や魅力、理念やクレドをアピールします。また商品やサービスがアピールされることもあるようです。

この手法で社内での連携や求心力を高め、企業の利益につなげることをインナーブランディングといいます。

重要視される理由

インナーブランディングが重要視される理由はさまざまあります。中でも理由として多く挙げられるのは人材流動性が高まった点です。

近年では終身雇用が崩壊し、フリーランスとしての働き方を選ぶケースも増えてきました。

海外勤務を希望するケースが増えたり、副業が広まったり、とにかく人員を定着させるのが難しい状況です。

しかしインナーブランディングを実施することで、自社で働き続ける意義をブラッシュアップして伝えられます。結果として求心力や愛着が生まれ、人材流動性が高い中でも人材を定着させることが可能です。

実施できなかった場合のリスク

インナーブランディングが実施できなかった場合、以下のリスクが予見されます。

・従業員満足度が低下する
・離職率が向上する
・社員のモチベーションが低下する
・採用活動に影響が出る

インナーブランディングが実施できない場合、特に社員への悪影響が懸念されます。自社で働くことの意義を見出せず、離職へとつながりかねません。

また既存社員から悪い評価が外部に広められ、採用活動にまで悪影響を及ぼすこともあります。

インナーブランディングのメリット 社員や組織の連携力やパフォーマンスが高まる

インナーブランディングを実施するメリットとして、以下3点があります。

・社員や組織の連携力やパフォーマンスが高まる
・既存社員の定着率が高まる

・採用活動が有利になる

もちろん、他にも挙げられるポイントはあります。ただ特に重要なメリットは上記3点です。それぞれを下記で詳しくお話しするのでご参考にしてください。

社員や組織の連携力やパフォーマンスが高まる

インナーブランディングを実施することで社員や組織の連携力やパフォーマンスが高まります。

自社で働くことの価値や企業理念が明確であれば、意義を見出しやすくなり、積極的に業務へ取り組むようになるでしょう。

また目指すべきビジョンがはっきりと共有され、同じ社員・仲間として連携するようになります。そういった点もパフォーマンスの向上へとつながります。

既存社員の定着率が高まる

インナーブランディングを実施することで社員や組織の連携力やパフォーマンスが高まります。

自社で働くことの価値や企業理念が明確であれば、意義を見出しやすくなり、積極的に業務へ取り組むようになるでしょう。

また目指すべきビジョンがはっきりと共有され、同じ社員・仲間として連携するようになります。そういった点もパフォーマンスの向上へとつながります。

採用活動が有利になる

インナーブランディングを実施することで採用活動が有利になる側面もあります。

既存社員が企業に愛着を持ち、働くことに意味を感じるなら、自社について外部で悪く言うことは少なくなるでしょう。むしろポジティブな評価を述べるようになり「この会社で働きたい」と思うきっかけになるかもしれません。

また人事も自社のアピールポイントを明確に打ち出すことが可能です。そうすれば採用活動も、インナーブランディングによって有利になります。

インナーブランディングの手法

インナーブランディングに使われる手法はさまざまですが、主だったところで以下があります。

  • WEB・紙媒体での情報発信
  • コミュニケーションの促進
  • 社内イベント・レクリエーション
  • クレド(企業として貫き通すべき信念)の作成
  • ワークショップの開催

インナーブランディングは大きなプロジェクトであり、いきなり本格的に運営するのは現実的ではありません。しかし上記の手法を無理なく1つずつ取り入れれば、スモールステップでインナーブランディングを始めることが可能です。

それぞれの手法を詳しく解説しますので、自社で取り入れられないかご検討ください。

WEB・紙媒体での情報発信

WEBもしくは紙での情報発信が、インナーブランディングでは広く用いられます。

WEBではポータルサイトを作成し、ブランディングにつながる情報発信や、社員同士でのやりとりを実現できます。つまり必要な情報を共有し、コミュニケーションを促進することが可能です。

また社内報も古くから活用されるインナーブランディングの1つです。誌面上でビジョンや経営理念を共有してブランディングを進めます。
ただ現在では社内報も電子化され、ブログに近い形式で定期更新されるケースが増えました。

コミュニケーションの促進

コミュニケーションの促進もインナーブランディングの一環です。例えば以下の取り組みはブランドを共有し、社員同士の絆を強める効果があります。

・日報
・ミーティング
・ピアボーナス
・定例会議
・朝礼/終礼

これらで情報交換や意識統一を図り、インナーブランディングを実施することが可能です。また好意的なコミュニケーションが広がり、社員間で愛着を持ちあい、また企業への求心力も高められます。

社内イベント・レクリエーション

社内イベントやレクリエーションもインナーブランディングの1つです。

・従業員表彰
・懇親会/パーティー
・他部署との交流会
・ゴルフコンペ etc.

こういった社内イベントやレクリエーションは、社員同士のコミュニケーションを大きく進歩させます。その結果、社員同士の相互理解が深まり、愛着を持てるようになります。

そうして企業自体が社員にとって暖かい居場所となり、結果としてインナーブランディングへとつながります。

クレドの作成

インナーブランディングでは会社の考え方を伝えることが大切です。その1つの方法としてクレドを作成することもあるようです。

クレドとは「信念」を意味する単語で、ビジネスでは「自社が経営活動を進める中であるべき姿」を示します。これを広く伝えれば社員も目指すべき地点を理解し、企業全体で連帯感を持てるようになります。

ワークショップの開催

ワークショップとは、企業が社員向けに開催するスキルアップを目的としたセミナーやイベントを意味します。

ここでスキルアップの機会を提供することで、社員の業務をフォローアップすることが可能です。そうすることで社員は安心して能力を発揮できるようになり、また企業側も「サポートが手厚い会社だ」と評価されるようになります。

自社ではスモールステップで導入

インナーブランディングを実施する際はスモールステップで導入することが大切です。

手法はさまざまですが、それなりに時間と費用がかかるものが多い傾向にあります。

例えば従業員表彰をするとしても、企画・報奨金・日程調整などが必要です。

先ほども触れましたが、実現可能な範囲で1つずつ達成していくのが基本となります。
まずは上記から、現実的に導入できそうなものを選んで実施するのがよいでしょう。

まとめ:インナーブランディングで自社と社員の関係を強化

本記事ではインナーブランディングについて解説しました。重要なポイントをもう1度確認しましょう。

  • インナーブランディング=社内に対するブランド化
  • 人材の流動性が高まった現代に対して有効であることが、重要視される理由のひとつ
  • インナーブランディングが実施できれば、企業としてのパフォーマンス向上が期待できる
  • 定着率アップや採用活動を有利に進められる可能性がある
  • インナーブランディングはWEB・紙媒体での情報発信やコミュニケーションの促進が活用される
  • 社内イベントやクレド、ワークショップなども有効
  • いきなり本格的にインナーブランディングを実施するのは難しいので、スモールステップでの導入を推奨

多くの企業が、人材の定着率が安定しないなどの課題を抱えているでしょう。そこでインナーブランディングを活用すれば、状況は大きく変わるかもしれません。

ぜひ自社でも実施することを検討してみていただけたらと思います。


【参照URL】

「インナーブランディング」の意味とは? 人事施策につながる手法や企業事例を紹介 | 人事のプロを支援するHRプロ (hrpro.co.jp)

インナーブランディングの効果とは?測定方法や重要な理由も解説 – Branded Video News (c3film.co.jp)

従業員の意識を変えるインナーブランディングとは?事例・施策・ツールを紹介 | おかんの給湯室 (okan-media.jp)

インナーブランディングのメリット5選|事例や進め方について詳しく解説 | ITエンジニア派遣なら夢テクノロジー (yume-tec.co.jp)

インナーブランディングとは?浸透手法や成功事例まとめ | 集客・広告戦略メディア「キャククル」 (shopowner-support.net)

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