【SNSで採用?】ソーシャルリクルーティングのメリットや始め方を解説

「ソーシャルリクルーティングは、簡単に始められるって聞いたけど本当?」

「ソーシャルリクルーティングってうちの会社に必要なの?」

「そもそもSNSってどんなものがあるの?」

SNSを利用した採用手法であるソーシャルリクルーティング。

近年よく耳にするようになりましたが、どのように始めたら良いかお悩みの方も多いでしょう。

今回の記事ではソーシャルリクルーティングについて下記の内容を解説します。

  • ソーシャルリクルーティングとは何か
  • メリットと注意点
  • 始め方の3ステップ
  • SNSの種類と特徴
  • 成功のための3つのポイント

ぜひ最後までご覧ください。

ソーシャルリクルーティングとは?

ソーシャルリクルーティングとは、求職者に直接アプローチする、いわゆるダイレクトリクルーティングの中の一つであり、

・Twitter
・Facebook
・Instagram
・LINE

などのSNSを介して行う採用手法のことです。

株式会社ICT総研の調査によるとSNSの利用者は年々増加しており、2022年末には8,270万人にのぼる見込みです。

この8,270万人という数字からは、国内ネットユーザーのうちの80.2%がSNSを利用していることがわかります。

出典: ICT総研 2022年度SNS利用動向に関する調査
https://ictr.co.jp/report/20220517-2.html/

また同社の調査では、利用者に加えて利用時間も増加傾向にあることがわかっています。

ターゲットが長時間利用している場所に露出したいという意図で、ソーシャルリクルーティングを検討する企業が増えています。

ソーシャルリクルーティングのメリット3つ

メリット1.採用コストを抑えられる

ソーシャルリクルーティングを始めるにあたって、費用はかからないことがほとんどです。

その理由は、多くのSNSでアカウントの作成は無料でできるからです。

もしソーシャルリクルーティングサービスを利用して運用するなら、サービスの利用料が発生する場合がありますが、初期費用がかからないのは大きな魅力だといえます。

メリット2.ミスマッチを防げる

SNSで社風や日常のリアルなどを発信すると、求人広告を掲載する以上の情報を採用候補者に伝えられます。

そして企業に興味や好感をもち、理解してくれた人材とつながりを持てるのです。

また企業側としても求職者の人となりや価値観を垣間見ることができるため、ミスマッチの可能性が低くなるでしょう。

メリット3.コミュニケーションが取りやすい

従来のスカウトメールを送る手法では「メールを送っても返信が来ない」ということもあったでしょう。

それは求職者がスカウトメールに気がつかず、放置してしまうことが原因の一つでした。

しかしSNSで利用できるDMの機能を活用すればその原因はなくなります。

多くのターゲットがSNSを頻繁に利用することがわかっていて、SNSを開けばDMが来ていることに気がつくはずなので、スピーディーにやりとりができます。

また企業から求職者へアプローチするだけではなく、求職者から企業へコミュニケーションを図れるので、採用の幅が広がるのではないでしょうか。

ソーシャルリクルーティングを行う上での注意点2つ

注意点1.炎上の可能性がある

運用のルールや発信内容を決めずに始めると、不適切な内容の発信をしてユーザーからの批判の対象になってしまう可能性があります。

発信する前には必ず第三者の視点からも問題ない内容であるかチェックするなど、危機管理を徹底しましょう。

注意点2.定期的に発信を継続する必要がある

ソーシャルリクルーティングは即効性のある採用手法とはいえません。

成果を出すためにはフォロワーの蓄積が必須であり、多くの人々にフォローしてもらうことは一朝一夕では叶わないからです。

定期的に価値のあるコンテンツを発信することで、認知度やエンゲージメントが徐々に高まり、フォロワー獲得につながるでしょう。

ソーシャルリクルーティングの始め方3ステップ

ステップ1.採用ターゲットを決める

まずは採用ターゲットを明確にすることが重要です。

どんな人材を採用したいのか、誰に向けての情報発信なのかをしっかり決めておきましょう。

採用ターゲットが

  • 就活を控えた学生なのか
  • 30代の転職潜在層なのか

この違いだけでアピールの仕方や配信コンテンツの選択が大きく分かれるため、採用ターゲットが明確になるとSNSの選定がしやすくなります。

ステップ2.SNSを選定する

採用ターゲットによって効率的にアプローチできるSNSを選定します。

ターゲットが

  • どのSNSを多く利用しているか
  • どのような目的でSNSを利用しているか

といったことを踏まえてSNSを選びましょう。

利用するSNSによってユーザー層やコンテンツの種類が異なるため、それぞれの特徴を理解し比較することが失敗しないポイントです。

ステップ3.運用ルールを決める

既述したように、ソーシャルリクルーティングで成果を出すには長期的に運用を続けていく必要があります。

具体的に決めることは

  • 投稿内容やコンテンツの方針
  • 更新頻度やスケジュール
  • 運用マニュアル

上記がメインです。

運用ルールを設けるとコンテンツの量・質ともに安定した発信ができます。

有益で価値のあるコンテンツの発信を定期的に継続できれば、着実にファンを増やしていけるでしょう。

ソーシャルリクルーティングに使われるSNSの種類と特徴

参考資料 

https://ad-hoop.net/useful/sns/

https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/

①Twitter

1投稿につき140文字以内のテキストを投稿できます。

投稿のリツイート(シェア機能)によって拡散されるとより多くのユーザーに投稿を認知してもらえます。

動画や写真の投稿も可能ですが、テキストベースがメインなので比較的更新にかかる負担が低いでしょう。

②Facebook

ユーザー層は30代〜50代が多いので、ミドルの管理職をターゲットとするならばFacebookを活用するとよいかもしれません。

逆に10代の利用率は低いので、新卒採用には不向きでしょう。

商品カタログの作成やホームページ作成といった、ビジネスのための機能が充実しているため多くの企業や事業主の方が利用しています。

③Instagram

写真や動画の投稿がメインとなり、投稿後24時間で消えるストーリーズという機能やライブ配信も可能なSNS。

自社ホームページやECサイトのリンクを貼って誘導できます。

Instagramは女性向けのSNSなのでは?と考える方もいるでしょう。

しかしSNS・インフルエンサーマーケティング専門メディアのInstaLab(インスタラボ)の調査によると、近年では10代〜60代全ての年代で男性ユーザーの割合は4割を超え、男女比の差はほとんどなくなっているようです。

参考URL:【最新Excel配布中】日本・世界のSNSユーザー数まとめ
https://find-model.jp/insta-lab/sns-users/#Twitter-2

④LINE

日本国内で9,000万人と最多のユーザー数を誇るSNS。

コミュニケーションツールとして老若男女、幅広い年代に利用されています。

LINE公式アカウントに登録すればユーザーに直接メッセージを送ることが可能です。

ただ、まず友達に追加してもらわないとメッセージが届かないので、ユーザーがアカウントに興味をもってくれるようにコンテンツの内容を工夫する必要があります。

ソーシャルリクルーティングを成功させるための3つのポイント

ポイント1.ソーシャルリクルーティングの目的を明確にする

ソーシャルリクルーティングを行うのは、多くの場合人材を採用したいからだと思いますが行き当たりばったりで始めるのは失敗のもとです。

SNSが自社の採用活動に本当に有効な手段かどうかよく考えましょう。

SNSを利用する理由は何でしょうか。

・学生と交流したい
・転職潜在層へアプローチしたい
・認知度を高めたい

など多くあると思いますが、目的が違えば選ぶべき媒体や戦略の立て方も変わってきます。

ポイント2.SNSに適切な発信を積み重ねる

無料でも始められることからソーシャルリクルーティングに取り組む企業が増えてきていますが、内容の薄い投稿をしていても効果は得られないでしょう。

また経営理念をひたすら語るような硬い内容もSNSには不向きかもしれません。

SNSで発信するコンテンツとしては

  • 通常業務のワンシーン
  • イベントレポート
  • 社員紹介
  • お昼休みの様子

などが好まれるようです。

日常から非日常までの企業の魅力を上手に伝えたいですね。

ポイント3.投稿して終わりではなく分析する

投稿を続けることも大切なのですが、ただ投稿を続けるだけではなく

  • 投稿を見てくれた人数
  • プロフィールや自社ホームページへの流入があったか
  • フォロワーの伸び具合

などを定期的にチェックして、改善できることを試行錯誤しながらアカウントを成長させていきましょう。

まとめ

無料で始められて、企業と求職者の間で気軽にコミュニケーションがとれるSNS。

しかし適切な運用をしなければ効果が得られないばかりか、企業の信用を失ってしまうリスクがあります。

まずはソーシャルリクルーティングを行う目的を明確にして、

  • 採用ターゲットを決める
  • 運用ルールを設ける
  • 定期的に更新する
  • 投稿を分析する

上記を意識して長期的に取り組む必要があります。

いざ採用が必要になったときに慌てないよう、今から計画的にソーシャルリクルーティングを始めましょう。

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この記事を書いた人

早乙女 瞳

多くの人事・採用系のメディアで執筆してきましたが、VUCAの時代に奔走する人事担当の方のお悩みは尽きないことでしょう。ご心労お察しします。効果的な採用手法やキャリア関連など、これからの人事に役立つ情報をマーケティングの視点も踏まえながら執筆しています。わかりやすく伝えられるように心がけていますので、私が書く記事で皆さまの負担が少しでも軽くなることを願っています。