【デジタルが苦手】な担当者向け!採用DXのポイント5選

今回は、デジタルが苦手な採用担当者の皆様に向けて、採用DXについて説明していきます。

求人広告代理店で7年以上勤務した経験を活かし、できるだけ分かりやすく伝えますので、難しいなと思う方もぜひ読んでいただけますと幸いです。

「DXを推進してくれ」

「採用のデジタル化を進めて、成功させてほしい」

こんな上司からの指示に対して頭を悩ませている方にこそ読んでいただき、行動に移してもらえたらと思います。

1.採用DXについて

そもそも採用DXについてあまりピンとこない方もいるのではないでしょうか。はじめに採用DXについての説明と、推進していく理由について解説していきます。

1-1.採用DXってなに?

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略称です。トランス(Trans)が交差する、クロスするという意味合いなので、DTではなくDXと呼ばれています。

DXとは、とってもシンプルにお伝えすると「デジタル化を通して業務効率や内容の改善を目指す動き」のことです。

勘違いされやすいのですが、ただデジタルに移行することではありません。

今回は採用というワードを使用しているので「採用活動をデジタル化することで、採用成功率や業務効率の改善、ひいてはコスト削減」などプラスの結果を生み出す活動のことを示しています。

もともと紙面に残していた履歴書をシステムに保存するなど、アナログなやり方を続けてきた企業こそ、採用DXは「やりがいのある業務」だと言えます。

1-2.採用DXを推進する理由

採用DXがどうして推進されているのか。

その理由は「DX化をした方が良い」のでなく、「しないと勝てない」時代になっているからです。

競合他社で採用活動が上手くいっている会社は、上手に人の力とDXを組み合わせて活用しています。

これから人手不足が、ますます悪化していく日本において、採用DXのようなツールやシステムへの転換は必ず必要になっていきます。

遅いか、早いかの違いです。他社もまだ導入していないので大丈夫だろうと後回しにしていると、良い人材を獲得できなくなるでしょう。

次に採用DXの重要性についてお伝えします。

アナログな方法で採用を続けてきた企業様にとっては、新しい方法を取り入れることはハードルが高いかもしれません。

ただ重要性やメリットを理解し、本当に自社に必要ないのかを考えるきっかけとしていただきたいと思っています。

採用DXは今後多くの企業に取り入れられる手法です。一刻も早く情報を集めることをおすすめします。

2.採用DXのメリット

採用DXを推進していくメリットを2つの側面から説明します。目標設定をする際にも役に立つ重要な観点なので、参考にしてください。

2-1.業務効率UP

1つ目は圧倒的な業務効率の改善です。これまでアナログな方法で採用活動を進めていた企業であれば、DX化することで労力を抑えることが可能になります。

採用活動には様々なプロセスがあります。

・利用媒体の選定

・媒体企業とのやりとり

・応募者管理

・面接管理

・面接

・選考会議

など、1人の人間を採用するために多くのやりとりや会議や書類作成・管理が必要です。

これらを人の手で管理していては、時間も労力もかかる上にミスの可能性も生まれます。人的ミスを減らして、少ない労力で効率よく採用活動を進めていくためにDX化は欠かせません。

すべてを変えることに抵抗があるならプロセスごとに区切って、DX化出来ないか1つずつ検討していきましょう。

2-2.採用率UP

2つ目は採用率そのものをあげる効果があるということです。

ここで、応募者対応について例をあげます。

最近の求職者は、1人につき5社~10社程度まとめて応募する傾向があります。

どれだけ熱意のある応募者であっても1つの企業に狙い撃ちをかけるケースはほぼありません。

そのため企業対応として最も重要なのは、複数の同時応募した企業の中で1番早く返信を行うことです。

面接の確約を取れたとしても10社目の面接では意味がありません。

なぜなら求職者の多くは1社目の内定を受け取ることが圧倒的に多いからです(自社調べ2021年3月)。

つまり10社目の面接では、当日までにキャンセルされる可能性が高く、面接につながっても採用できる可能性がガクっと落ち込むのです。

迅速な対応とは、求職者が10社まとめて応募した中で1番目の対応になれるくらいの早いスピード感を指しています。

常にPCに張り付いて対応できる人事担当でなければ、なかなか難しいのではないでしょうか。

DXの導入により、こういったシーンを積み重ねて採用率をあげていくことができます。

3.採用DXのデメリット

採用DXにもデメリットがあります。今回は2つの要素について解説していきます。

あらかじめ把握しておけば対策を打つこともできるので、取り入れる前に社内でデメリットについても共有しておきましょう。

3-1.一時的なコストがかかる

1つ目はコストです。

DXは新しいツール・システムを導入して、既存の業務を移行するものなので導入コストが必要です。企業規模や従業員数によって、導入コストとランニングコストは大きく変わります。

ただ、忘れがちな観点があります。

1つの業務を事務員に任せれば一見お金がかかっていないように見えますが、事務員の時給分は使っていることになるのです。

時給1500円の事務に10時間分の仕事を任せると1万5000円+交通費のような諸手当がかかります。正社員であれば社会保険料もかかります。電気代やスマホ、PCのようなツールの貸与も必要です。

相対的な見方をした上でどうしても人でなければいけない作業を人に、そうではないことや上記のようなコストをペイできるツールやシステムは積極的に取り入れましょう。

3-2.周りの理解が必要

2つ目のデメリットは、周りの理解や協力なしには進められないという点です。

ツールやシステムは使ってこそ価値がありますが、完璧に使いこなすには1人では難しい場面もあるでしょう。

DXの推進が進まない理由でもあるのですが、ITのスキルや知識が足りない人が集まったところでなかなか上手く活用することはできません。活用していくコツは、上手に周りを巻き込むことです。

活用した結果、どんな成果が見込めるのかをなるべく具体的にイメージしましょう。各々にメリットを感じさせることができれば、一緒に協力してくれる人材になります。

業者に対しても丸投げするのではなく、自ら使いこなそうとする姿勢が非常に重要です。

4.具体的な取り組みポイント

ここまで採用DXについての説明や、メリット・デメリット、対策について解説してきました。

以上を踏まえて具体的に5つの取り組みポイントを解説していきます。

4-1.アナログな人こそツール化

1つ目のポイントは、アナログな人こそツールに任せることです。今、世の中に出回っているツールやシステムは分かりやすいものが増えています。

誰にでも分かりやすく、シンプルで扱いやすいものがとても多いです。万人にとって使いやすくなければ、これから更に高齢化が進む日本においてユーザーが増えていきません。

自分の知識やスキルに自信のない方は、自分が把握できる範囲のツールの利用に限定されます。それが結局ミスを生むことになり、ますます苦手意識が生まれる場合もあるでしょう

自分がアナログだと思うからこそ、ツールを活用する必要があるのです。

分かりやすく、サポートも充実したツールを選んで導入しましょう。

4-2.候補者管理の移行

2つ目のポイントは、採用活動における内定候補者の管理方法を変えることです。

いまだに履歴書などを紙面管理している企業は多く存在しています。こういった管理方法では正確な面接対応・管理ができなくなってしまいます。

候補者情報をシステムで一元管理すると共に、面接時に面接官が気が付いたこと、会話履歴、予測される人柄や判断軸などの履歴を残しましょう。

企業の面接は通常、一次・二次・最終など段階を踏むケースが多いです。その際に求職者に同じ質問をしないようにしたり、一次面接で得た情報をもとに二次で確認や深堀したりする必要があります。

管理方法を一元化することで担当者ごとに採用基準がぶれることのないよう、候補者に対して的確な判断ができるような体制を整えましょう。

4-3.RPAの導入

3つ目のポイントは、RPAの導入です。RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略称で、ルーチン業務を巻き取ってくれるソフトウェアのことを指しています。

  • データの確認・入力・登録作業
  • Webにおける情報収集
  • 反復作業
  • 定型のメール送付

以上のような業務を行うことができ、予めAIに作業を登録するだけで決まった時間に決まった作業を繰り返し行ってくれます。

これで人的ミスは大幅に減り、人手不足の解消にもつながるでしょう。

採用活動でのルーチンワーク業務は非常に多いです。そこでRPAを導入して、非定型作業だけを人の手で行うように分業すれば効率よく作業を進められます。

4-4.オンライン面接の導入

4つ目のポイントは、オンライン面接の導入です。コロナ禍でオンライン面接の浸透率はあがったものの、まだまだ対面での面接を継続している企業は多いです。

「対面の方が相手のことが分かる」と、考えている人事担当者は非常に多いのですが、そんなことはありません。

下記について気をつけながら進めていきましょう。

  • 採用ターゲットを決める
  • 思考プロセスを決める
  • 採用しない基準を定める
  • 採用ハードルを対面時よりもあげる

特に重要なのは、下段2つです。

採用しない基準を面接官の中できちんとつくることです。採用するルールは定めても採用しないルールを決めないことは多々あります。どんな思考が感じられたら採用しないかを決めましょう。

また採用ハードルをあげることもおすすめします。正直、オンライン面接ではカンペを使うことは容易です。例えば、HPやメモを表示したまま面接を受けることもできてしまいます。

そのため一辺倒な質問ではなく変化球を用意するなど、求職者の本音を引き出す工夫が求められます。

4-5.説明会のオンライン化

5つ目のポイントは、説明会のオンライン化です。説明会をオンラインで開催することで、全国から参加者を集められます。あらかじめ参加人数を把握することができれば、無駄な開催もせずに済み、会場をおさえたりパンフレットを用意するコストも省いたりできます。

採用DXでは、説明会のオンライン化をサポートしてくれるツールも多くあります。パワーポイントを作成したり、説明会を簡単に行えたりできるので、有効活用していきましょう。

5.まとめ

以上が、採用DXについての取り組みポイントになります。

自分はアナログな人間だからDXなんて難しい…と思っていた方に、ポジティブに捉えていただける内容になっていたら幸いです。結果が出るまでに時間がかかったとしても諦めずにトライしてみましょう。必ず、成果に結び付けられるはずです。

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